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「ひとつの事態」マスクをかけた2000の樹
慈しみ深い地球―。無数の生命が誕生し、育ちます。この聖なる美しい地で、人間は長いこと」リーダーシップをとってきました。
しかし、引き潮がいつの間にか満潮になっているように、それと気がつかないような速さで、ひたひたと、地球上のあらゆる生命に存在の危機が迫っています。
いま、サホロ湖周辺の樹々が、いっせいにマスクをかけて訴えます。人間の英知と良心だけが、生命の喘(あえ)ぎを救うことができるのだと……。
マスクは、〈人間の英知と良心〉の象徴にほかなりません。


サホロの7ヶ月
(1999年8月13日〜2000年3月19日)
1320×4040cm 2000
mask,bandage clasp,paper box


plastic tape,acrylic pipe ¢6×103cm
mask,acrylic pipe ¢7×200cm
mask,acrylic pipe ¢6×103cm
写真撮影/戸張良彦